急性膵炎の発症(その2) 診断と入院

【病院での検査・診断】

 クリニックからそのまま、紹介を受けた病院へ向かいます。車で10分くらいの距離。地域の比較的大きな病院ですが、話は通してもらっていたので、手続きはスムーズにいきました。

 血液検査を再び行うとともに、さっそく点滴が開始されました。あわせてCT検査を受けます。CT検査とはX線により3次元画像を作るものらしいので、立体的に撮影するレントゲン、といったところでしょうか。大きな筒状の機械による検査です。もちろん、僕は初めてでした。

 結果は、CT検査によると形状は悪くなっていない。すなわち膵液による自己消化は少しで済んでいる。しかし明らかに急性膵炎の症状が出ているので、放置すると悪化のおそれがある。ただちに入院による治療を勧める、というものでした。

 入院といっても、せいぜい数日だろうな。仕事もそのくらいならなんとかなるかなーと思い、医師に尋ねます。

「2泊3日くらいです?」

 すると医師は両手をぶんぶん振って答えます。

「いやいやいや!最低でも2週間は覚悟してもらわないと!」

 読みが甘すぎたらしく、我ながら唖然としました。2週間穴を空けたら、ぶっちゃけ仕事が持ちません。

「少し考えます。」

「はい、点滴はあと2時間はかかるので、ゆっくり考えて、会社とも話してみてください。」

 あおむけになって、白い天井を眺めながら考えます。突き詰めていくとひとつだけ、どうしても今やらなければならない仕事がありました。なので明日午前中だけ出勤する。そして午後から入院する。痛みは少しずつやわらいでいるので、そのくらいなら可能だと判断。その方針で医師に相談し、了承を得ました。

【いったん帰宅し、翌日入院】

 点滴が終わり、いったん帰宅します。医師から今後の食事はストップされました。代わりに「エレンタール」という栄養剤を処方してもらい、薬局で受け取って帰りました。

 夜、入院用の荷物をまとめ、エレンタールを飲んで寝ました。点滴に鎮痛剤も入っていたようで、痛みはかなり軽くなっていました。翌朝出勤し、職場にお詫びを言いながら、必要な仕事を終わらせました。そして午後に再度病院に向かい、入院しました。

 いよいよ入院生活のスタート。こんな年始になるとは、大みそかに「ゆく年くる年」を見てるときは、想像もしませんでした。