急性膵炎の入院生活(最初)

 というわけで急性膵炎による入院生活が始まりました。

【入院計画】

 医師から示された入院計画によると、

〇診断名:アルコール性急性膵炎

〇入院期間:1週間程度

〇その他:MRI検査を予定(胆石の有無を調べるため)

 といった内容でした。

 比較的軽症と診断されたため、予定は1週間程度とされました。

 【入院生活】

 食事は完全にストップ。僕はまる5日間食事が摂れませんでした。代わりに水分と栄養を補給するため点滴が続けられます。周囲が食事の時間はつらかったです。ただ、不思議とおなかがすくことはありませんでした。 

 腹部の痛みは、入院2日目にほぼなくなりました。そのため余計に退屈に感じました。水かお茶を飲むことだけは許可されていたので、お茶を飲むのが唯一の楽しみでした。

 そのほか、毎回の尿の量の測定が必要でした。点滴で体に入れた水分と、出た水分のバランスが取れているかをチェックするためとのことでした。

急性膵炎の発症(その2) 診断と入院

【病院での検査・診断】

 クリニックからそのまま、紹介を受けた病院へ向かいます。車で10分くらいの距離。地域の比較的大きな病院ですが、話は通してもらっていたので、手続きはスムーズにいきました。

 血液検査を再び行うとともに、さっそく点滴が開始されました。あわせてCT検査を受けます。CT検査とはX線により3次元画像を作るものらしいので、立体的に撮影するレントゲン、といったところでしょうか。大きな筒状の機械による検査です。もちろん、僕は初めてでした。

 結果は、CT検査によると形状は悪くなっていない。すなわち膵液による自己消化は少しで済んでいる。しかし明らかに急性膵炎の症状が出ているので、放置すると悪化のおそれがある。ただちに入院による治療を勧める、というものでした。

 入院といっても、せいぜい数日だろうな。仕事もそのくらいならなんとかなるかなーと思い、医師に尋ねます。

「2泊3日くらいです?」

 すると医師は両手をぶんぶん振って答えます。

「いやいやいや!最低でも2週間は覚悟してもらわないと!」

 読みが甘すぎたらしく、我ながら唖然としました。2週間穴を空けたら、ぶっちゃけ仕事が持ちません。

「少し考えます。」

「はい、点滴はあと2時間はかかるので、ゆっくり考えて、会社とも話してみてください。」

 あおむけになって、白い天井を眺めながら考えます。突き詰めていくとひとつだけ、どうしても今やらなければならない仕事がありました。なので明日午前中だけ出勤する。そして午後から入院する。痛みは少しずつやわらいでいるので、そのくらいなら可能だと判断。その方針で医師に相談し、了承を得ました。

【いったん帰宅し、翌日入院】

 点滴が終わり、いったん帰宅します。医師から今後の食事はストップされました。代わりに「エレンタール」という栄養剤を処方してもらい、薬局で受け取って帰りました。

 夜、入院用の荷物をまとめ、エレンタールを飲んで寝ました。点滴に鎮痛剤も入っていたようで、痛みはかなり軽くなっていました。翌朝出勤し、職場にお詫びを言いながら、必要な仕事を終わらせました。そして午後に再度病院に向かい、入院しました。

 いよいよ入院生活のスタート。こんな年始になるとは、大みそかに「ゆく年くる年」を見てるときは、想像もしませんでした。

急性膵炎の発症(その1) かかりつけ医での診断

 急性膵炎を発症したのは2021年1月3日。

 僕にとって年末年始の9連休の最後の日でした。

 【発症当初(自宅にて)】

 朝起きたときから、背中側全体に筋肉痛を自覚。正月、こたつで長く横になったりしてたからかな~と軽い気持ちでいました。

 すると午後になって今度は悪寒がするようになり、慌てて体温を測ると、38.5度。

  最初は「ついに新型コロナにかかったか!」と考え、家族から離れ自室のベッドで横になりました。

 体温は何度測っても38度越え。でも咳の症状や胸の痛みはありません。

 発熱など風邪の症状が出たときはかかりつけ医に電話で相談を、と県の新型コロナのサイトを見るとあります。この日は正月休みの最後の日なので、かかりつけのクリニックは休みです。診療開始を待ち、明日電話をかけてみることに決めました。

 その日は横になって過ごしました。夜中になると、次第に胃の痛みを自覚するようになりました。熱が出てから食欲もなくなったので、何も食べていませんでしたが、みぞおちの左奥がじくじくと痛む。指で押すと余計に痛む。そんな感じです。

 体の向きを横向きに、うつぶせにと変えてみると、胃がねじれたような感覚の痛みが走りました。このような痛みは初めてです。とにかく明日医者に相談しようと考え、なんとか辛抱して朝を迎えました。

 朝になって体温を測ると、37度ちょうどに落ちていました。僕の平熱は37度なので、体温は平常時に戻ったと判断できました。咳などの症状は引き続きありませんが、胃の奥の痛みは続いています。

 かかりつけ医に電話し、症状を伝えました。すぐに診察してくれるとのことで、車で向かいます(家族に頼らず自分で運転して行くことが可能な状態でした)。

【クリニックでの診察・診断】

 クリニックは車で5分のところにあります。発熱した患者は建物に入室できず、駐車場にて車での診察とのこと。カーナビのTVをぼーっと見ながら待っていると、看護師による電話での症状確認ののち、医師が来てくれました。

 医師に胃が痛いことを伝えると、合点がいった表情をして、みぞおちを押しながら「ここ痛いですか?」と尋ねられます。

「はい、ひどく痛みます」

「さてはお正月、飲みすぎたでしょ?これは胃じゃなくて、すい臓ですよ。血液検査で確認しましょう」

 とテンポよく方針が決まりました。血液検査の結果、医師の予想どおり、すい臓の数値(アミラーゼ)が基準値を超えて上昇していました。その後エコー(超音波)検査により、合わせて画像確認も行われました。

 「ほぼ急性膵炎だと思います。クリニックで見ることができるのはここまでなので、このあと病院でCT検査で確認してください。紹介状を書きます。ちなみに急性膵炎の治療は、絶食してすい臓を休ませるしかない。その間点滴が必要なので、入院するしかありません。」・・・と説明がありました。

 年明け早々、なんてこった。仕事のことを思い、苦笑いするしかありませんでした。

 【余談】

 ちなみにこのかかりつけ医は、飲みすぎで肝臓が悪いことから受診している先生です。僕が酒を飲み続けている(やめられずにいる)ことは日ごろから伝えていました。なので、今回の症状が飲酒によるものだとすぐに気づいてもらえたんだと思います。

 かかりつけ医、ありがたいですね。と初めて思いました。

  

 次に続きます。

 

急性膵炎で入院。断酒しました。

 2021年の年明け早々、急性膵炎(すいえん)を発症し入院しました。

 膵炎にも原因により種類がありますが、僕はアルコール性です。

 アルコール性急性膵炎

 

 医師から説明を受け、ドタバタと入院することに。

 その際は戸惑いしかありませんでした。

 多くの方が経験談をアップしてらっしゃったので、入院中、それを拝見しました。

 とてもためになりました。勇気づけられました。

 そこで、僕も経験を書くことにします。

 少しでもみなさんの参考になれば、幸いです。

 

 発症してから12日間入院しました。退院後は酒を飲んでいません。

・発症の経緯

・入院生活

・断酒生活 

・食事の工夫(脂質を減らす観点)

などについて、経緯や葛藤、振り返って思うことなど、書いていきたいと思っています。

 

 僕の属性と発症前の状況はざっと次のとおり。

〇40歳代前半

〇男性

〇九州に住んでいます

〇アルコールはかなり飲んできました

〇特段の病気はなし(肝臓の数値は多少悪いけど)

 

要するに「飲みすぎ」による膵炎であり、自業自得です (-_-;)